ヘッドフォンの種類
ヘッドフォンの装着タイプは 密閉型(クローズ)、半密閉型(セミオープン)、開放型(オープン)、全開放型(フルオープン) の4タイプに分けられます。

■密閉型の特徴
プラスチック、木材などでドライバを完全に覆っているタイプのヘッドフォンの事を指し、空気の流れを遮断できる ため振動板を細かく制動しやすく音を細かく表現できると言われます。そのため原曲に忠実な音が求められるモニター用途 、DJ仕様、スタジオレコーディングなどで使われるヘッドフォンはおおむね密閉型です。 また、遮音性が高く音漏れしにくいという特性から、室内用はもとよりポータブル機につなげて聞く事を前提にしておりインピーダンスは総じて低めで音量を取りやすく設計されています。モニター、DJ、携帯などの使い方を想定した「片側反転機能」や 「折り畳み機能」の付いたヘッドフォンが多数並んでいます。

音質的には音の抜けが悪いので篭る(音が柔らかく響く、音の輪郭が不明瞭で切れが悪い、平面的な鳴り)ように聞こえ 特に高音のクリアな切れが感じにくい嫌いがあります。その分、低音域には量的な厚みがあり力強い音が鳴る傾向があります。

■開放型の特徴
外部のハウジングを網目模様のアルミなどで覆いドライバが通気しているヘッドフォンの事を指し 音漏れしやすく遮音性なしと、公共の場所では使いにくく周囲の騒音に左右されやすいといった特性から主に室内でのリスニングに向いてます。 開放型は音の余韻が最後まで伸び、広い音場を背景にした音の抜けが心地よく感じられる事でしょう。 反面、低音域においてズバっとした迫力に欠ける嫌いがあります。 こうした伸びやかな高音域の開放感や自然な感じの音が開放型の最も特筆すべき点ではないでしょうか。 開放型は、外で使う事を想定していない為 折り畳み式は殆んどありません。 しかし密閉型に比べ、リスニングにおける快適性に力を入れているモノがかなり多く 軽量な点や装着感の面で密閉型より勝っているヘッドフォンが多く揃っている印象です。

■用途別の特徴
スタジオヘッドフォン
スタジオヘッドフォンはモニターヘッドフォンという言い方でも呼ばれます。スタジオでの使用に耐えうる 原音に忠実な音の鳴り方、細かい音を正確に鳴らしきる解像度の高さを有するヘッドフォンをスタジオ、モニターヘッドフォンと 呼んでいます。 一方でスタジオヘッドフォン、モニターヘッドフォンと銘打つとあたかもプロミュージシャンが使用しているような印象を与えユーザーに受けがいいので取り合えずスタジオ、モニターという呼称を入れた販促の意味合いの強いヘッドフォンも多数存在します。あくまで音質の判断はユーザーに委ねられ高性能、高音質を保障するものではありません。
リスニングヘッドフォン
ソースの音の異音、雑音など耳障りの悪い部分の音をカットし、快適に聞けるような味付けをされたヘッドフォンをリスニングヘッドフォン と呼んでいます。聞いてる人の快適さを重視した聞き疲れしないマイルドな出音であるために音楽の鑑賞用途に向いてるヘッドフォンです。
DJ用ヘッドフォン
DJの使用を前提にしたヘッドフォンのことを指し片耳反転機能の付いていたり激しい身動きで装着が落ちないような工夫がされているヘッドフォン。 音質的には、DJの守備範囲であるユーロビート、テクノ、ヒップホップなど打ち込み系の低音がエフェクトされて浮遊感やインパクトの あるノリの良い鳴り方をします。
ノイズキャンセリング
外部から聞こえてくる不快な騒音となる音域の音をヘッドフォン自体が逆位相の音を発生させることであたかもノイズがないかのように 聞かせるヘッドフォンをノイズキャンセリングヘッドフォンと呼んでいます。 不快な騒音が聞こえなくなるので車を運転したり、電車で移動したりしている時に 使用すると室内同様の快適な聴取環境が得られます。 一方でノイズキャンセリングヘッドフォンは外部の音のすべてをノイズとしてキャンセルし完全な無音状態を提供するものではなく 例えば電車の走行音、飛行機の飛行音など一般に騒音として定義されている音域の音のみをカットするものであり、ノイズキャンセリングヘッドフォン を装着しながらでも普通に周囲の人の声は聞こえてきます。
ポータブルヘッドフォン
iPodやウォークマンなどの携帯型の音楽再生機の使用を前提に作られたヘッドフォンで概して軽量で低インピーダンスで音量が取りやすく コードが短く取り回ししやすい構造になっています。
ワイヤレスヘッドフォン
コードレスの電源内蔵型のヘッドフォンの事をワイヤレスヘッドフォンと呼んでいます。 旧来は赤外線式ではヘッドホンの受光部が物の陰に隠れてしまうと、とたんに音が途切れてしまうといった欠点がありましたが、デジタル信号方式が主流になって10メートル以上離れた場所からでも普通に音が聞こえる、少々の遮蔽物があっても音が途切れないなど旧来型の欠点を克服し人気を集めてます。

■装着タイプ別の特徴
オーバーヘッド型
オーバーヘッド型とは両ハウジング部位を支えるアームを頭の上に乗せるタイプで別名ヘッドバンド型とも言われる。 比較的大きめのサイズであるため主に室内のリスニングに用いられる。
音質的にはイヤホンなどと比べるとドライバ部分が大きく振動を伝える指向性が少なくて済むので小さな音を拾いやすく 表現力、解像度に優れる。
携帯型再生機の流行に伴い小さめのサイズや折りたたみ可能なヘッドホンも多数発売され最初から 携帯を前提にしたオーバーヘッド型のヘッドホンは一般的になりつつある。
ネックバンド型
ネックバンド型とはハウジングを支えるアームを首の後ろ側に回り込ませて装着させるタイプのヘッドホンで主に携帯機用に使用される。 比較的小型のサイズのものが多くコードも短めで取り回ししやすく、髪型を乱す恐れもなく、運動時の邪魔にもならないため 外出用のヘッドホンとして扱いやすい。
インナーイヤー型
インナーイヤーは俗にイヤホンと言われ耳の中に差し込み聴取するタイプのヘッドホン。ポータブルプレーヤーを購入すれば 付属する事が多い。携帯性の良さ、省スペース性があり音漏れしにくく程度に遮音性があるため外出時の音楽鑑賞用に多用される。 耳の中までフィットするように設計されたものが多いために激しい運動をしても脱落しにくい。
形態上ドライバ部位が汚れやすく頻繁なメンテナンスが必要。
また、耳の新陳代謝を塞ぐ形になるため長時間つけていると違和感を覚える。
カナル型
カナルとは外耳道(ear canal)の意味で、インナーイヤー以上に耳穴の内部までより深く差し込んで使用するヘッドホン。 発音体と聴覚が密接した構造上、音漏れしにくく定性的にソースの音を聞くことができる。
耳穴のサイズによって音質や装着感を大きく左右するため、複数のサイズのイヤーピース(着脱式の耳穴への挿入部)が用意されている機種が 多い。他のタイプのヘッドホンと同程度の音量でも発音帯と聴覚が非常に密接した構造で鼓膜一辺倒に音響の振動を 受けるため耳に負担がかかりやすいといわれる。
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